お墓のカロート(=お墓の納骨室の事です)に水が溜まっている。地下式納骨室をあけたら骨壺が倒れていた・・・このような事例がよくあり、お客様からもご相談を受ける事があります。
お墓の浸水の原因は、全てではありませんが以下の事があります。
①雨水がお墓の隙間から水が入り、大雨の際に水捌けするスピードを上回ってしまいカロート内に水が溜まる。
②墓石据え付けの周囲の地盤が水はけが悪く、雨などで地下水位がカロートの底面よりも高くなることが多い事で水が溜まる。
大きくこの2つの理由があると思います。
①に対しては、
基本的なお墓の構造として、納骨をするために下台をくり抜いてあり、その穴を供物台等の部材を密着させることで蓋をしますが、どうしても完全密着で水が入らないという事はゼロではありません。
この対策方法は、
○供物台と下台をコーキングなどで目地止めする。
・・・納骨をする際に動かしますので現実的ではありませんが、そうしてくれと言われる施主様もいらっしゃいます。
○お墓の構造で水止めをする。
・・・言葉だけだと説明しづらいですが、要するに下台のくり抜き穴の芝台との接地辺に、1センチくらいの壁を設けて、水が浸入しないようにします。
○地上納骨式にする
○排水パイプを設ける
この他、芝台が一枚石ではない、4つ石等の場合はそのつなぎ目の目地部分から水が入る事も考えられます。コーキングで基本的には止めてありますが、目地切れすると水は入ります。
②に対しては、自分のお墓の問題ではありませんので、お墓の構造で工夫しても限界があります。ですので地上納骨式にするか、排水パイプを設ける事しかないと思います。
排水パイプについては、墓地の環境によっては施工できない場所もありますので、その際は地上納骨式にした方が良いかもしれません。
そもそも、水はけがよい場所なのかどうか、確認する方法は地面を掘り下げて土質を確認するか、周りにお墓があれば、施主様に聞かれるくらいだと思いますが、気になられる方はこの方法をとられたほうが良いかもしれません。
既存のお墓については、排水パイプを設ける工事をすることも出来ますし、地上納骨式にすることも出来ますが、お墓を一旦解体しますのでそれなりの費用が掛かる事になります。石材店によって提案方法も異なりますので、お見積りをして、しっかりと確認をされる事をお勧めします。